ポーラスチャックとは
ポーラスチャックには半導体製造装置向けを例にとると使用用途によって次のようなものに分けられます。
- 吸着テーブル (ダイシングソー,グラインダ,ポリッシャ,etc.)
- ヒーターテーブル (ボンディングマシン, etc.)
- スピンナーテーブル (ダイシングソー,レジスト塗布装置, etc.)
- 突上ステージ (ダイボンディングマシン, etc.)
呼び方はいろいろですが、被加工物、被計測物などを吸着固定するという特徴をもつポーラスチャックは、現在、検査装置・測定装置などいろいろな分野での応用が考えられています。
機能説明
ポーラスチャックは主に半導体製造工程で使用されるダイシングソーに組み込まれている部品です。テーブル表面のポーラス(多孔質体)と負圧を利用することによって吸着しますので薄いシリコンウェハーを破損することなく平面保持することが出来ます。ダイシングソーでは10μ~20μm程度の幅でシリコンウェハーを切断していくためウェハー吸着面には高い平面度が求められます。
ポーラスチャックはこのように薄いものを変形・破損することなく吸着固定するということが得意な製品です。
当社のポーラスチャックは高精度な平面性が要求されているため吸着面の平面度を5μm以下の精度で仕上げています。
ポーラスの大きさやボディの形状にもよりますが、吸着面の平面度を3μm以下の精度で仕上げることも可能です。
ポーラスチャックは半導体製造装置だけでなく、薄いものを平面に吸着させるという特徴を活かして各種測定装置、検査装置にも使われています。
構造説明
ポーラスチャックは一般的にセラミック製のポーラスと金属製のボディからなり、図に示すようにボディの中心部からバキュームを引き、それがポーラス全体に行きわたるようにボディのポーラスを埋め込む面に溝が彫ってあり、ワークに対してポーラスを通して負圧がかかる仕組みになっています。